縄張り

林道をハイク中、鹿のテリトリーにお邪魔する 自然のこと

自分には自分の縄張りがある。
うちの猫にも自分の縄張りがある(自宅の中でだが)。
自然の中の生き物にも、それぞれの縄張りがある。

例えばスズメバチの縄張りに入っていれば警戒蜂が近くを警戒して飛ぶ。
猿などの縄張りに入っていれば威嚇されることがある。
自然の中で動物に出会うと、ついつい「お邪魔してます」と言ってしまう。


突然の遭遇

森の中をのんびり歩いていると、突然動物に出会う時がある。
ほとんどの場合動物が驚き逃げていく。
もちろん驚かせてしまうのは僕の方なのだが、こちらも突然だと驚いてしまう。

昨年森の中を歩いて林道に出ようとした時、藪の中をかき分けて進んでいる途中に突然鹿の寝ているところに出てしまった。僕の目の前で凄まじい跳躍を見せた鹿は、敵意もなく一定の距離を置いて僕を見ていた。
突然の驚きが攻撃に変わらなかったのは幸いのことだが、僕はビックリしすぎて心臓がバクバクしている。

そのまま林道まで、僕と一定の距離を保って逃げる様子もなく鹿は僕の行く方向を歩く。
僕が立ち止まると鹿も立ち止まる。僕が歩くと一定距離を保って先を歩く。

少しの間そんな時間が続くと、僕はなんだか楽しくなってくる。
デイパックを置いてカメラを取り出し、鹿に向けてみても鹿はじっとこちらを見ている。そんな時に撮った一枚だ。

これ以上は近づかせてもらえなかったのだが、一人で歩きながらもまるで動物と歩いている気分を味合わせていただいた瞬間だった。
去り際に「どうもお邪魔しました」と声をかける。振り向きもせず鹿は去っていった。


そんな体験をするときに限って、一人で歩いているものだ。
誰かいたら一緒に楽しめたのになと悔やんでしまう。
別の日に釣った魚とも愉快な体験をしたことがあるが、それはまた別の機会に。

先日、バードウォッチング中には愉快な鳥の会話を楽しませていただいた。
たまに自然の中で貴重な体験をすると、その日はなんだか運の良い気分になり嬉しくなる。
嘘のような話かもしれないが、大抵そんな愉快な経験をしている方が多いもの。

そんな時はとてもラッキーな気持ちになる。
ぜひ日頃から、自然の中で遊んでみよう。きっといつか誰にも素敵な体験が待っている(はずである)。